ミネアポリス滞在中
LRTに乗ってみました。加奈子を連れて
モール・オブ・アメリカまでの往復。2年前に運行を始めたミネアポリスのLRTは、意外と(?)健闘していて、これまでバスに乗らなかった顧客階層の獲得にも成功しているみたい(
参照元)。
わりと日本の公共交通に乗る感覚と近い。
自動販売機で切符を買って乗り込む。ラッシュ時以外は$1.5(全線分)払うと、2時間半乗り放題(料金などは
こちらを参照)。
運賃の割引対象として、ダウンタウン限定チケットの他に、糖尿病患者割引というのが出ています。さすが、
IDC(International Diabetes Center)のミネアポリス。
どの駅にもキチンと停車し、全部の扉が開きます(笑)。しかも停車位置をキッチリ合わせるという、およそアメリカ的と思えないような(爆)技まで。
ミネアポリスはダウンタウン自体がとってもキレイなんだけど、このLRTは新品そのもの。スプレーの落書きも全然ない。ボストンも僕が想像していたアメリカのダウンタウンよりは、はるかにキレイだけど、ミネアポリスはストックホルムやヘルシンキのような(それ以上?)感じさえする。北欧系の移民が多いらしいので、町並みの感じも似てくるのかもしれない。教育に力を入れている都市らしい。
←LRTお馴染みのフラットな乗り場と車両の扉。ホームの高さが数十センチなので、道路から乗車までのバリアフリーは十分で、とっても乗りやすく降りやすい。このメリットは、ベビーカーや自転車を持ち込むときにもメリットに。
←写真の左端に見える、中途半端な場所の壁面取っ手。実は、自転車の前輪固定用。自動車のPark&Rideも進めているらしく、巨大な駐車場の真ん中に駅というところもあったんだけど、自転車に関してはRide&Rideを実現。北欧諸国には時間にもよるけど、自転車持ち込み可能な鉄道がかなりあったような気がする。そういえば、ミネアポリスのバスに、自転車を引っかけるポールが付いた車両がありました。
「アメリカはモータリゼイションの国」と言われるわりに、地下鉄や路面電車やライトレール交通は意外と多い。ミネアポリスは
市街地リバイバルプランの一つとして、このLRTが組み込まれている。今は、一つの路線しかないが、計画によると、あと数路線分が拡張されるらしい。
路面電車の線路をはぎ取り、市街地に高速道路を敷こうとしている京都市とは随分角度の違う都市計画です。ましてや、二酸化炭素排出量抑制が急務な時代に、未だに高速道路拡張している日本。呼びかけの議定書を書いた京都にして、このテイタラク。ブッシュに議定書無視されて、毒づいていても、行動が付いてきてないんだから、あんまり強くは言えないよね。妙な部分だけアメリカに踊らされている間に、アメリカでは真っ当なコトが着々と進んでいるような気がする。「御用学者達が、アメリカの妙な部分しか見ていない」という指摘は随分前から言われているけど、市場競争主義国といわれるアメリカで、こういう社会公共資本が増えているというのは、どう考えればええんでしょうか?医療も交通も、アメリカの負の時代の遺産を、今取り入れようとする日本の政策には、ホンマに「なに調査してきたん?」と言いたいですわ。