ものすごい週末を過ごしました。
土曜日は、天気も悪いし、保育園は半ドンだし、和子さんは看護協協会だかなんだかの講師で講義から接待(される方)まであり、夜中まで帰ってこないし…
っていうんで、保育園の帰りにいつも一緒のキョンちゃんとキョンちゃんママに、「遊びに来ませんか?」とお誘いすると、キョンちゃんママも午後の過ごし方に苦慮していたみたいで、「行きます行きます!」と二つ返事。お陰で、子ども同士仲良く遊んでくれて大助かり。やっぱり子どもの相手は子どもが一番やナァ~と思った次第。普段、なかなかユックリ話する機会のない親同士も、情報交換やらディープな趣味の話しやらで楽しいひとときでした。キョンちゃんママが海洋堂フィギュアのコレクターというのを知り、狂喜乱舞!
彼女らがそろそろ帰ろうかな…と支度を始めた時、電話が…聞き覚えのある英語の声。アニルさんでした。急遽、お出掛け支度をし、加奈子を連れて彼のステイするホテルのロビーへ。途中の京阪で加奈子は眠たくなったのか「フラフラや」と僕の腕で寝てしまった。ホテルに付いた時は熟睡していたけど、アニルさんが抱っこを変わってくれた途端に、目を覚ました。「まぁ、とりあえず、部屋へいらっしゃい」というコトで、部屋でウイスキーのコーク割りをククッと。大学生になる直前の春に飲んで以来のコークハイ。懐かしい味…。
「居酒屋へ」という彼の希望もあったんだけど、居酒屋をどこまでディープなトコロに連れて行ったらいいのか分からなかったのと、加奈子を連れていたのもあって、京都ホテル下の「ほっとけや」へ。猛烈なペースで日本酒を飲む彼に付き合い、ペースは仙台での打ち上げ以上。夜中の惨状は仙台の時以上。30代後半になって、自分のペースを守れないなんて、お恥ずかしい限りです。でも、この間の話しはとっても楽しく、オモシロイ話しを一杯聞けた。
わかったことは、アニルさんは、ホンマのエリートビジネスマン。お家柄もとっても良さげ。自信もプライドもシッカリしていて、だから寛容さも備わっている。人の話を最後まで聞ける人で、しかもどんな内容の話でもチャンと聞ける。英語を使うのが数年ぶりの日本人が喋ってる話しをチャンと聞くなんて、なかなかできるモンじゃないよ~。この人徳者オーラは、北京で会ったトウジンのお父ちゃん以来。偉大な人物の側にいると、自分まで寛容になった気になれるもんです。
途中から、和子さんと医短からの友人ミコちゃんが加わり、英会話という普段使わない脳みそを使い続ける負担は少し軽減。メチャメチャ驚いたのは、「自宅の庭は1エーカー」という話し。「1エーカー?」と思って、帰って調べてみたら、1200坪=サッカーグランド1つ分だと判明。ロンドンの都心から電車で30分の所でサッカーグランド1面の庭か…想像できん。この間、加奈子は「Hallo」「My name is Kanako」と言ったり、張り切っていろいろ食べたり…緊張感もあったんだろうけど、恥ずかしそうにしながらも楽しそうに過ごしていた。和子さんが合流してからは、いつもの加奈子ペースが戻ってきたけど。
(日付変わって、今日は)
午後5時にホテルのロビーで待ち合わせ。今日は最初から家族3人でお出掛け。加奈子はすでにお腹ペコペコだったので、まずは加奈子の好きな寿司屋へ。河原町三条の回転寿司は二件とも満席。仕方なく木屋町で寿司屋を探す。なかなか見付からないし、せっかくだから
先斗町へ。途中の公園でジャングルジムやうんていを発見して、「遊びたい~!」という加奈子にお付き合い。アニルさんも「しっかり握って~」「次はココに足を」と熱心に付き合ってくれた。
先斗町にも回る寿司屋はなかったけど、リーズナブルな江戸前寿司があったので、まずはそこへ。つづいて和子さんのお薦め、「
壱銭洋食」へ。いつもそこの前を通りながら、修学旅行客で一杯だったりして、なかなか入る機会のなかった店。思ってたよりも、ずいぶん大きなネギ焼きだった。値段相応で納得。
さてさて、本日の一大アドベンチャーは、この後でした。
「ここまで来たら」と花見小路を散策。芸子はん舞妓はんの歩く、まさに京都中の京都な場所。僕のまわりには、お茶屋で芸子はんを呼ばはったという人はいず、僕もそもそもご縁のない場所と思っていたんだけど、そこはそこ、外国人にとっては素直に興味津々の場所。なんと、アニルさんは一件のお茶屋のチャイムを鳴らしたのだった!対応してくれたのは、ホンマモンの女将らしく、柔らかくでもピシャッと「すんまへんどすなぁ~」と。でも、そのやり取りを聞いて、アニルさん「絶対に入ってみたい」というコトで、「半年後日本に来る時、お茶屋で芸子を呼ぶぞ!」と意気込んでおりました。幸い、和子さんの知り合いに、お茶屋の経営者がいるので、入るのはわけないと思う。いやはやしかし…チャイムを押すポーズをするアニルさんに、ジョーク?と思ってたけど、彼は自信もプライドも金も地位も持った人なせいか、「とりあえずチャレンジしてみたい」と言っていた。「チャレンジしたい」という人に「Impossible」と伝えるのは難しい。「んじゃ、トライしてみよう」とおそるおそる人生初めて、お茶屋のチャイムを鳴らしたのでした。
この週末は、とってもエキサイティングでした。電車の中で出会った人と、ここまで親しくなれることは滅多にいません。彼の人生哲学や教育への考え方、世界情勢のとらえ方など、とっても刺激の多い時間でした。車内で、ビール片手にニコニコと語りかけてくれたアニルさん。コンタクトレンズがずれた時、「落としたんじゃないの?」と床に這いつくばって探してくれたアニルさん。gentlemanな方でした。